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蘭(ラン)の輸出入とCITES|科まるごと対象・スリッパオーキッドは附属書I

CITESラン科パフィオペディルム輸出入

蘭(ラン)は、洋蘭・東洋蘭・原種・交配種と幅広く、海外とのやり取りも盛んなジャンルです。ここで必ず押さえておきたいのが、ラン科(Orchidaceae)は科(ファミリー)単位でCITES(ワシントン条約)の対象という点です。「珍しい原種だけが規制対象」ではありません。この記事で、蘭とCITESの関係を整理します。

ラン科は科単位でCITESの対象

CITESでは、ラン科は科まるごとで対象種として扱われます。区分の大枠は次のとおりです(扱う株の学名で個別に確認してください)。

  • 附属書II:ラン科の多く。輸出国のCITES許可書があれば取引可能
  • 附属書I:一部の属・種。商業目的の国際取引が原則禁止。代表例が「スリッパオーキッド」と呼ばれるパフィオペディルム属(Paphiopedilum)・フラグミペディウム属(Phragmipedium)

つまり、栽培品の洋蘭であっても、国際取引をするなら「ラン科である以上まずCITES対象」という前提で考えるのが安全です。

人工繁殖株・フラスコ苗の考え方

蘭は人工繁殖(メリクロン・実生・フラスコ苗)が発達したジャンルで、CITESでも人工繁殖株には一定の緩和や手続きの枠組みが設けられている場合があります。ただし、

  • 緩和の有無・条件は属や附属書によって異なる:附属書Iか附属書IIか、野生由来か人工繁殖かで手続きが変わる
  • 「人工繁殖だから無条件でOK」ではない:人工繁殖株であることを示す書類や、登録された繁殖施設からの株であることが求められる場面がある

人工繁殖株の輸出入を検討する場合も、自己判断で「対象外」と決めつけず、経済産業省・税関に条件を確認してください。

輸出入の前に確認すること

蘭を海外とやり取りする前に、次を確認するのが安全です。

  • 扱う学名の附属書区分(I/II)を公式チェックリストや税関・経済産業省の情報で確認
  • 附属書Iのスリッパオーキッド等は商業取引が原則不可
  • 輸出国のCITES許可書+日本側(経済産業省)の承認等の要否
  • 植物防疫の輸入検疫(検査証明書・株の状態)の要否
  • 人工繁殖株の場合の追加書類の要否

国内で交配・繁殖した株を国内で販売するぶんには、これらの国際取引の規制は基本的にかかりません。輸出入をする場合にこそ、CITESと検疫の両面を確認しましょう。

蘭は「科まるごとCITES」というジャンルです。国際取引をする前に、扱う株の学名で附属書区分と手続きを必ず確認し、迷う場合は経済産業省・税関・植物防疫所に相談してください。

参考・一次ソース

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