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挿し木・株分けした植物の販売が違法になるケースとは?種苗法で気をつける場面
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「挿し木で増やした株を売ったら違法になる?」——これは植物販売でとても多い疑問です。結論としては、挿し木や株分けで増やして売ること自体は違法ではありません。問題になるのは「登録品種を無許諾で増やして売った場合」だけです。この記事では、どんな場面で違法になり得るのかを、具体的なケースで整理します。
前提:増やし方ではなく「品種」で決まる
まず押さえておきたいのは、種苗法で問題になるのは増やし方(挿し木・株分け・実生など)ではなく、扱う品種が登録品種かどうかだという点です。育成者権は増殖の方法を問わないため、「挿し木だからダメ」「株分けならOK」という区別はありません。
流通している植物の大半は「一般品種」であり、これらは挿し木でも株分けでも自由に増やして販売できます。違法になるのは、あくまで登録品種を権利者の許諾なく増殖・販売する場合に限られます。
違法になり得るケース
具体的に、次のような場面では種苗法違反(育成者権の侵害)になり得ます。
- 登録品種を挿し木・株分けで増やして販売する:品種登録された品種の穂や子株を無許諾で増やして売る
- 登録品種を購入し、その子株を取って販売する:正規に買った登録品種でも、自家増殖(自分の手元でさらに増やすこと)は2022年4月以降、許諾が必要
- 登録品種の名称を付けて無許諾の株を売る:登録品種名で販売しながら、実は許諾を得ていない増殖株である
いずれも共通するのは「登録品種を、権利者の許諾なく増やして販売・譲渡している」という点です。
問題になりにくいケース
一方、次のような場合は通常問題になりません。
- 一般品種(在来種・種名で流通する植物など)を挿し木・株分けで増やして売る
- 登録期間が満了した品種を増やして売る(満了後は一般品種として扱える)
- 自分で育てた一般品種の株を、増やさずにそのまま売る
多くの生産者が日常的に行っている「種名で流通する多肉植物や観葉植物を挿し木で殖やして売る」といった行為は、通常この範囲に収まります。
迷ったときの確認手順
増やして売る前に、扱う品種が登録品種かどうかを確認しましょう。
- その株が「固有の品種名」で登録されているか(種名だけなら一般品種の可能性が高い)を確認する
- 農林水産省の品種登録ホームページ(https://www.hinshu2.maff.go.jp/)で品種名を検索する
- 登録品種で存続期間内なら、育成者権者に増殖・販売の可否を確認する
- ヒットしない、または存続期間満了なら一般品種として自由に販売できる
種苗法の基本的な考え方は「登録品種の増殖・販売はどこから違法?」でも解説しています。あわせてご覧ください。
「挿し木=違法」ではありません。判断の軸はあくまで登録品種か一般品種か。迷ったら品種登録ホームページで検索し、登録品種なら育成者権者に確認してください。