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植物の種子を個人輸入するときの規制と検疫|海外から種を取り寄せる前に
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珍しい植物を種から育てたい——海外の種子を個人で取り寄せる生産者は少なくありません。しかし「種子だから、少量だから検疫は不要」と考えるのは誤りです。植物の種子も植物検疫の対象であり、手続きを知らずに輸入すると税関で止められ、廃棄されることもあります。この記事では、種子の個人輸入で押さえるべきポイントを整理します。
種子も植物検疫の対象
植物の種子には、害虫や病原菌が付着・混入している可能性があります。そのため、生きた植物(苗・株)と同じく、種子も植物防疫法にもとづく輸入検疫の対象です。個人が少量を趣味で取り寄せる場合も例外ではありません。
輸入する種子には、原則として輸出国政府が発行する植物検疫証明書(Phytosanitary Certificate)の添付が必要です。海外の種子販売サイトで購入する際は、この証明書を付けてもらえるかを確認する必要があります。証明書のない種子は、適法に輸入できず廃棄・返送となる場合があります。
輸入禁止・条件付きの種子に注意
種子のなかにも、輸入が禁止されているものや、特別な条件が付くものがあります。品目や産地によって扱いが異なるため、事前確認が欠かせません。
- 特定の病害虫の発生国からの特定品目など、輸入が禁止されている種子がある
- 品目・産地ごとに輸入条件が定められている
- 植物防疫所の「輸入条件に関するデータベース」で、輸入したい種子の条件を確認できる
「どうしても手に入れたい種」がある場合でも、そもそも輸入できる品目・産地なのかを最初に確認しましょう。
CITES対象種の種子にも注意
種子であっても、その植物がCITES(ワシントン条約)の対象種であれば、規制の対象になる場合があります。サボテン科など、CITESで保護されている植物の種子を輸入する際は、植物検疫とは別に手続きが必要になることがあります。詳しくは「CITES(ワシントン条約)と植物」をご確認ください。
種から育てて売る場合の補足
海外から取り寄せた種子を発芽させ、育てた実生株を販売すること自体は、扱う植物が一般品種であれば問題ありません。ただし次の2点は分けて考える必要があります。
- 輸入の適法性:種子を適法に輸入したか(検疫・CITES)
- 販売の適法性:育てた株が登録品種でないか(種苗法)
この2つはそれぞれ別の制度です。輸入の手続きをクリアしても、育てた品種が登録品種であれば無許諾の増殖・販売は別途問題になります。種苗法については「登録品種の増殖・販売はどこから違法?」をご覧ください。
種子の個人輸入は、手続きを踏めば楽しめる一方、知らずに輸入すると廃棄のリスクがあります。品目条件・手続きの詳細は、植物防疫所のウェブサイト・窓口で必ず確認してください。