バラの香り品種ガイド|ダマスク・ティー・フルーツ系の魅力
香りの分類、香りの強い品種10選を解説します。バラの魅力は美しい花姿だけではありません。芳醇な香りこそ、バラが「花の女王」と呼ばれる大きな理由のひとつです。しかしバラの香りは一様ではなく、品種によって驚くほど多様な香調を持っています。この記事では、バラの香りの分類体系を解説し、特に香りの優れた品種を厳選してご紹介…

この記事のポイント
香りの分類、香りの強い品種10選を解説します。バラの魅力は美しい花姿だけではありません。芳醇な香りこそ、バラが「花の女王」と呼ばれる大きな理由のひとつです。しかしバラの香りは一様ではなく、品種によって驚くほど多様な香調を持っています。この記事では、バラの香りの分類体系を解説し、特に香りの優れた品種を厳選してご紹介…
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バラの魅力は美しい花姿だけではありません。芳醇な香りこそ、バラが「花の女王」と呼ばれる大きな理由のひとつです。しかしバラの香りは一様ではなく、品種によって驚くほど多様な香調を持っています。この記事では、バラの香りの分類体系を解説し、特に香りの優れた品種を厳選してご紹介します。
バラの香りの分類体系
バラの香りは、国際的に大きく7つの系統に分類されています。それぞれの特徴を理解すると、自分好みの品種を選びやすくなります。
- ダマスク・クラシック: 最もバラらしい甘く濃厚な香り。ローズオイルの原料となる古典的な香り。代表品種はダマスクローズ(ロサ・ダマスケナ)
- ダマスク・モダン: ダマスク系の甘さに清涼感が加わった現代的な香り。パパメイアンなどのモダンローズに多い
- ティー: 紅茶のような上品でさわやかな香り。中国のロサ・ギガンティアに由来。ハイブリッドティーローズに多く見られる
- フルーティー: 桃・リンゴ・ラズベリーなど果物を思わせる甘酸っぱい香り。イングリッシュローズに多い系統
- ミルラ: アニスやリコリスに似た甘くスパイシーな香り。デビッド・オースチンが作出したコンスタンス・スプライが代表格
- ブルー: スミレやヒヤシンスに似た青系の花に多い上品な香り。ブルームーンやシャルル・ドゥ・ゴールに代表される
- スパイシー: クローブ(丁子)やシナモンを思わせるスパイス系の香り。オールドローズの一部やイングリッシュローズに見られる
実際には複数の香りが混ざり合っている品種も多く、ダマスクとフルーティーの複合香、ティーとスパイシーの複合香など、奥深い香りの世界が広がっています。
香りの強さに影響する要因
同じ品種でも、香りの強さは環境や条件によって大きく変わります。
- 時間帯: 朝の9時〜10時頃が最も香りが強い。気温の上昇とともに精油成分が揮発するため
- 温度: 20〜25度が最適。暑すぎると香りが飛びやすく、寒すぎると香りが立たない
- 湿度: 適度な湿度があると香りを感じやすい。雨上がりの朝は特に芳香が際立つ
- 開花段階: 五分咲き〜八分咲きが最も香りが豊か。満開を過ぎると次第に薄れる
- 土壌と肥料: リン酸とカリウムのバランスが良いと香り成分の生成が促進される
- 日照: 適度な日照は必須だが、強すぎる直射日光は香り成分の揮発を早める
香りの強いおすすめ品種10選
ここからは、香りの素晴らしさで定評のある品種を10種ご紹介します。
1. パパメイアン(Papa Meilland) ダマスク・モダン系の代表格。濃い赤色の大輪花から放たれる強烈なダマスク香は、多くの愛好家を魅了してやまない。1988年世界バラ会議殿堂入り。
2. ダブル・デライト(Double Delight) クリーム色に赤の覆輪が美しい大輪種。ダマスクとフルーティーの複合香で、甘さの中にスパイシーなアクセントがある。1985年殿堂入り。
3. ジュビリー・セレブレーション(Jubilee Celebration) デビッド・オースチン作出のイングリッシュローズ。サーモンピンクの花からレモンとラズベリーを思わせるフルーティーな香りが漂う。
4. ガートルード・ジェキル(Gertrude Jekyll) 濃いピンクのロゼット咲き。オールドローズを彷彿とさせる濃厚なダマスク香で、ローズオイルの原料にもなる。イングリッシュローズの中でも屈指の芳香品種。
5. 芳純(ほうじゅん) 日本で作出された名花。ダマスク系の甘い香りが非常に強く、日本のバラの香りの基準ともいわれる。切り花としても人気が高い。
6. ブルームーン(Blue Moon) 青みがかった藤色の花から漂うブルー系の上品な香り。ハイブリッドティーの名花で、その独特の香調は他の品種では得がたい。
7. シャリファ・アスマ(Sharifa Asma) オースチン作出の白〜淡いピンクの品種。フルーティー系の極めて強い香りを持ち、白ブドウやライチを思わせる甘さがある。
8. クリスティアーナ(Christiana) コルデス作出のつるバラ。カップ咲きの白い花からアニスやミルラを思わせる甘くスパイシーな香りが広がる。耐病性も高い。
9. ボレロ(Bolero) メイアン作出の白バラ。ティーとフルーティーの複合香で、トロピカルフルーツを連想させる個性的な香り。コンパクトな樹形で鉢植えにも向く。
10. イヴ・ピアッジェ(Yves Piaget) シャクヤクを思わせる豪華な大輪花。ダマスクとシトラスの複合香で、香水のような華やかさがある。切り花品種としても世界的に有名。
庭での香りの楽しみ方
香りのバラを最大限に楽しむには、庭のレイアウトにも工夫が必要です。
- 動線の近くに植える: 玄関アプローチやガーデンベンチのそばなど、日常的に通る場所に香りの強い品種を配置する
- 風の流れを考慮する: 微風が通る場所に植えると、香りが漂って広範囲で楽しめる。ただし強風が常に吹く場所は香りが散りやすい
- 壁面やフェンスを活用: つるバラの香り品種をアーチやフェンスに誘引すると、人の顔の高さで香りを楽しめる
- 高低差をつける: スタンダード仕立て(接ぎ木で背を高くした仕立て)にすると、立った状態で香りを感じやすい
- 異なる開花時期の品種を組み合わせる: 早咲きから遅咲きまで揃えると、長い期間にわたって香りを楽しめる
バラの香りの活用法
庭で楽しむだけでなく、バラの香りにはさまざまな活用法があります。
- ポプリ: 花びらを乾燥させてポプリにする。ダマスク系の品種が特に向いている
- ローズウォーター: 花びらを蒸留して作るローズウォーター。化粧水や料理の風味づけに使える
- バラ風呂: 無農薬で育てた花びらを浴槽に浮かべる贅沢な入浴法。リラックス効果が高い
- ドライフラワー: シリカゲル法で乾燥させると色と香りを比較的保てる
- ジャム・シロップ: 食用品種の花びらを使ったローズジャムやローズシロップは、紅茶やスイーツとの相性が抜群
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